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    休眠会社のM&Aと経営・管理ビザ|取得条件・費用・注意点(旧 投資経営ビザ)

    誠ホールディングス株式会社MAKOTO HOLDINGS

    M&A COLUMN

    休眠会社のM&Aと
    経営・管理ビザ

    取得条件・費用・注意点

    2026.10.03 | 誠ホールディングス株式会社

    大阪に多い「経営者が高齢で事業を止めた会社」を株式譲渡で引き継ぎ、経営・管理ビザ(旧 投資経営ビザ)の取得につなげる方法。2025年10月改正の新基準と、休眠会社ならではの注意点を整理します。

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    公開日 2026年10月3日|執筆 誠ホールディングス株式会社(大阪市港区・宅建業/M&A仲介)中文摘要へ ↓

    結論(3点)

    1. 休眠会社を引き継いでも、経営・管理ビザの新基準(資本金3,000万円・常勤職員1名など)は免除されない。
    2. それでも引き継ぐ価値はある。事務所・口座・許認可・業歴をそのまま使え、売主は清算せずに引退できる。
    3. 簿外債務・未申告・みなし解散の確認(DD)を契約前に行えば、リスクは管理できる。

    大阪市内には、経営者が高齢で事業を止めたまま登記だけが残る「休眠会社」が数多くあります。この会社を株式譲渡で引き継ぎ、経営・管理ビザ(旧 投資経営ビザ)の取得につなげる方法を、取得条件・費用・注意点に分けて説明します。

    ※2026年10月3日時点の公表情報にもとづく一般的な解説です。在留資格の許否は個別審査で、取得を保証するものではありません。

    01経営・管理ビザの新基準(2025年10月16日施行)

    経営・管理ビザは、2015年まで「投資・経営ビザ」と呼ばれていた在留資格です。2025年10月の改正で、次の条件が求められるようになりました。

    要件 改正後の基準 休眠会社を引き継ぐ場合
    資本金 3,000万円以上(改正前は500万円) 不足分は増資する。資金の出所を説明できることが必要
    常勤職員 日本人・永住者等を1名以上雇用 社会保険に加入させた実際の雇用が必要。名前だけの役員では不可
    日本語能力 本人または常勤職員がB2相当(JLPT N2など) 本人が未達でも、要件を満たす職員の雇用で対応できる
    経営経験 3年以上、または修士・博士の学位 本国での役職・職務の証明書類を準備する
    事業計画書 中小企業診断士・公認会計士・税理士の確認 休眠していた事業をどう再稼働させるかを数字で示す
    事業の実体 実在する事務所・取引・資金 登記上の本店が実在する事務所か確認する。バーチャルオフィスは不可

    改正前からビザをお持ちの方には3年間(2028年10月16日まで)の経過措置があります。これから新規に取得する方に経過措置はなく、はじめから新基準が適用されます。

    02休眠会社を引き継ぐ価値

    売主(高齢の経営者)の事情

    70〜80代で数年前から事業を停止し、後継者がいない。会社名義の不動産や許認可だけが残り、清算には費用と半年以上の時間がかかると聞いて放置している。

    買い手にとっての価値

    設立手続きや口座開設の時間を省け、不動産や許認可を会社ごと引き継げる可能性がある。売主は清算費用をかけずに株式の対価を受け取って引退できる。

    03引き継ぎからビザ取得までの流れ

    会社の引き継ぎ(M&A・登記)と在留資格の申請は、別々の専門家の仕事です。当社が全体の進行を管理します。

    1. 当社ご相談・条件整理
      事業内容、資金の出所、経営経験、日本語能力、来日時期を確認します。
    2. 当社候補会社のご紹介
      募集中の案件または非公開案件からご提案します。社名はNDA締結後に開示します。
    3. 税理士・司法書士デューデリジェンス
      登記、定款、決算、納税、債務、許認可、不動産の権利関係を確認します。休眠会社では最も重要な工程です。
    4. 当社条件交渉・株式譲渡契約
      価格、表明保証、クロージング条件を決めて電子契約で締結します。
    5. 司法書士登記・会社の整備
      役員変更、本店移転、事業目的の変更、増資を登記します。みなし解散の場合は継続登記も行います。
    6. 経営者・税理士事業の再稼働
      事務所を整え、常勤職員を雇用して社会保険に加入し、事業計画書を税理士が確認します。
    7. 行政書士経営・管理ビザの申請
      創行政書士事務所HAJIME(別法人・日本語/中国語対応)が申請を取り次ぎます。
    期間の目安全体で半年〜1年(選定〜契約 2〜4か月、登記と体制づくり 1〜2か月、ビザ審査 数か月)

    04休眠会社の5つのリスク

    契約前に必ず確認する項目です。見落とすと会社そのものが負債になります。

    1

    簿外債務・連帯保証

    決算書に載っていない借入、未払いの税金や社会保険料、旧経営者の個人保証。

    確認方法:申告書・納税証明・残高証明を取り寄せ、契約で売主に表明保証をしてもらう

    2

    税務申告の空白

    休眠中も法人住民税の均等割(年7万円程度)は発生する。未申告の期間があると延滞金や青色申告の取消が起きている。

    確認方法:税理士が申告状況を調べ、期限後申告で整理してから引き継ぐ

    3

    みなし解散

    最後の登記から12年たつと「みなし解散」の登記がされる。3年以内なら継続登記で復活できるが、過ぎると清算しかない。

    確認方法:登記事項証明書で最終登記日と「解散」の記載を見る

    4

    役員の任期切れ

    任期(最長10年)が切れたまま放置すると過料の対象になる。新経営者の就任登記の前に整理が必要。

    確認方法:司法書士が登記履歴を点検し、必要な登記をまとめて行う

    5

    許認可の失効・承継

    建設業許可や産業廃棄物収集運搬業許可には有効期限がある。経営者変更の届出や、新経営者の要件(経営業務の管理責任者など)も必要。

    確認方法:行政書士が有効性と承継要件を確認する

    05入管が見るポイント

    「ペーパーカンパニーを買ってビザだけ取ろうとしていないか」という視点で審査されます。次の5点を書類で説明できることが必要です。

    • 事業の実体:実在する事務所があり、取引先・契約・売上見込みが具体的である
    • 資金の出所:譲渡対価と増資資金を本国の預金や事業収入で説明できる。一時的な「見せ金」は評価されない
    • 譲渡価格の妥当性:純資産や不動産の時価に見合った価格である
    • 経営への関与:本人が意思決定を行い、生計を立てられる役員報酬がある
    • 事業計画の整合:「なぜこの会社を引き継ぐのか」「どう再稼働させるのか」が一貫している

    06費用の目安

    項目 目安 担当
    株式の譲渡対価 純資産・保有不動産・許認可の価値による(数百万円〜) 売主へ
    M&A仲介手数料 相談・着手金は無料。成約時のみ、譲渡価格に応じたレーマン方式(最低250万円・税別)。手数料体系 誠ホールディングス
    登記費用 登録免許税(増資は増加額の0.7%、最低3万円)と司法書士報酬 司法書士
    税務DD・事業計画の確認 決算期数と内容による 税理士
    経営・管理ビザ申請 新規申請 450,000円〜(税別)。入管手数料は別途 創行政書士事務所HAJIME

    07中華圏の経営者の方へ:3つのポイント

    1. ビザは「取ったあと」が本番です

    2025年の改正後、経営・管理ビザは更新のたびに「事業の実体」と「公的義務の履行」が確認されます。次の項目に一つでも未納や期限遅れがあると、更新不許可や在留期間の短縮につながります。

    • 法人税・消費税・法人住民税(均等割を含む)の納税証明
    • 源泉所得税の納付と、役員報酬からの源泉徴収
    • 健康保険・厚生年金への加入と納付
    • ご本人の住民税

    永住許可はさらに厳格で、直近数年分の納付状況が審査されます。また、日本に住所を置くと国外の所得も日本で課税対象になります(全世界所得課税)。休眠会社は過去の未納も会社ごと引き継ぐため、契約前に税理士が整理し、引き継ぎ後は顧問税理士と月次で管理することを前提にお考えください。

    2. 「不動産を買う」より「不動産を持つ会社を引き継ぐ」

    外国人の方が個人名義で日本の不動産を買うことは自由ですが、不動産を買っただけでは在留資格は得られません。投資目的の不動産購入は「事業の経営」と見なされないためです。

    不動産を個人で購入

    • 在留資格の対象外
    • 不動産取得税・登録免許税・仲介手数料がかかる
    • 引き継げるのは不動産だけ

    不動産保有会社をM&Aで引き継ぐ

    • 会社の経営者として経営・管理ビザの申請対象になる(新基準を満たすことが前提)
    • 不動産は会社名義のままなので、不動産取得税・登録免許税は原則かからない
    • 賃貸借契約、旅館業や民泊の許可、取引先、銀行口座も承継できる

    ※不動産を「持っているだけ」の会社は事業の実体が弱く、賃貸管理や宿泊運営などの実際の事業と常勤職員の雇用が必要です。収益物件や旅館業許可を持つ会社は、不動産と事業が一体で相性の良い組み合わせです。

    3. 全部を買わなくてもよい:部分的M&A

    会社を丸ごと買うのが資金的に重い場合、次の方法があります。

    株式の一部取得

    まず過半数(51%以上)を取得して経営権を持ち、売主は引き継ぎ期間中に残りを保有する。

    段階的な取得

    少数株主として参画し取締役に就任したうえで、1〜3年かけて残りを買い増す。

    増資の引き受け

    会社に新たに出資して株主・役員になる。出資金は資本金になるため、3,000万円の要件と同時に設計できる。

    事業譲渡(一部門だけ)

    民泊事業だけ、店舗だけなど特定の事業を切り出して譲り受ける。受け皿はご自身の会社になる。

    ※出資額と役員就任によって「経営に実質的に関与しているか」が個別に審査されます。持株比率が低いほど説明の難易度は上がります。

    08よくある質問

    休眠会社を買えば、資本金3,000万円は不要になりますか?

    いいえ。新基準は会社の設立方法を問いません。引き継いだ会社の資本金が足りなければ増資が必要です。

    会社を買ったあと、事業内容を変えてもよいですか?

    可能です。定款の事業目的を変更して登記します。休眠前の事業と無関係の事業に転換する場合は、「なぜその会社を引き継ぐのか」を事業計画で説明する必要があります。

    海外にいながら手続きを進められますか?

    契約の締結と登記の準備は、電子契約とオンライン面談で進められます。経営・管理ビザは海外から在留資格認定証明書の交付申請を行うのが一般的です。

    許可されなかった場合、会社はどうなりますか?

    株式譲渡は有効で、会社は買主のものとして残ります。日本人の代表者を置く、再申請する、再度売却するなどの対応になります。契約前に行政書士が要件を確認し、見込みが薄い場合はその段階でお伝えします。

    誠ホールディングスはM&A支援機関登録制度の登録事業者ですか?

    2026年10月時点で登録申請中です(受付番号12401038)。登録が公表され次第、本サイトでお知らせします。

    09当社の体制

    • M&A仲介(誠ホールディングス):NDA締結、条件交渉、契約締結。中小M&Aガイドラインの遵守事項を公開しています
    • 司法書士:役員変更、本店移転、増資、継続登記
    • 税理士:税務デューデリジェンス、未申告期間の整理、事業計画書の確認
    • 行政書士(創行政書士事務所HAJIME・別法人):経営・管理ビザの申請取次、許認可の承継。日本語・中国語対応

    休眠会社の買収をお考えの方へ

    ご希望の業種・地域・予算と、資金の出所・経営経験・来日時期を伺い、候補会社と進め方をご提案します。相談・着手金は無料です。

    参考(一次情報)
    出入国在留管理庁:在留資格「経営・管理」に係る上陸基準省令等の改正について
    法務省:休眠会社・休眠一般法人の整理作業(みなし解散)について
    中小企業庁:事業承継・M&A(中小M&Aガイドライン)


    中文收购大阪的休眠公司,申请经营·管理签证

    日本語へ ↑

    结论(3点)

    1. 收购休眠公司不能免除2025年10月起的新基准:注册资本3000万日元、常勤职员1名、日语B2、3年经营经验或硕士、专家确认的事业计划书。新规申请没有过渡措施。
    2. 优点:沿用办公室、账户、许可资质和经营历史;卖方无需清算即可退休。
    3. 风险(账外债务、税务申报空白、视同解散、董事任期届满、许可失效)可通过签约前的尽职调查控制。

    致中国企业家的三点提醒

    1

    签证取得后才是关键

    续签时审查法人税·消费税·住民税的纳税、源泉所得税、健保·年金的缴纳。一项逾期即可能被拒,永住审查更严。收购休眠公司会一并承接过去的未缴税:签约前由税理士核查,收购后聘请顾问税理士。在日居住后全球所得征税。

    2

    比起买不动产,收购持有不动产的公司

    个人购买不动产无法取得在留资格。收购公司则可作为经营者申请签证;不动产留在公司名下,原则上无需不动产取得税与登录免许税,并承接租约、旅馆业·民宿许可和客户。需有实际经营活动与常勤职员。

    3

    部分M&A也可行

    先取得过半数股权;或少数股东+董事后逐步增持;或通过增资入股(可与3000万日元注册资本同步设计);或只承接某一业务。持股比例越低,向入管说明越难。

    咨询收购事宜

    咨询·启动费免费。诚控股负责M&A中介,与司法书士、税理士、行政书士事务所HAJIME(中日双语)协作,一站式推进。

    CONSULTATION

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    相談・着手金は無料です。候補会社のご紹介から、司法書士・税理士・行政書士との連携、経営・管理ビザの申請まで、誠ホールディングスが一貫して対応します。日本語・中国語でご相談いただけます。

  • 【2026年最新】不動産売買・リフォーム・民泊にかかわる法改正まとめ|大阪の実務目線で解説

    【2026年最新】不動産売買・リフォーム・民泊にかかわる法改正まとめ|大阪の実務目線で解説

    公開日:2026年9月27日|執筆:誠ホールディングス株式会社(大阪市西成区・宅地建物取引業)

    不動産の売買・リフォーム・民泊運営にかかわる法律やルールは、2025年から2026年にかけて大きく変わりました。当社は競売物件の取得から自社リフォーム、民泊運営までを自社物件で経験してきた立場から、「実務で何が変わるのか」に絞って整理します。売却・購入・宿泊事業をお考えの方は、契約や工事の前に一度ご確認ください。

    ※本記事は2026年9月27日時点の情報にもとづく一般的な解説です。個別の判断は最新の法令・条例と、税理士・司法書士・行政書士など各専門家への確認をお願いします。

    まず全体像:施行時期の一覧

    施行時期 改正 影響する人
    2023年12月 空家等対策特別措置法の改正(管理不全空家の新設) 空き家を所有・相続した人
    2024年4月1日 相続登記の義務化(不動産登記法) 不動産を相続した人
    2025年1月1日 宅建業法施行規則の改正(「囲い込み」規制) 売却を依頼する人・不動産会社
    2025年4月1日 建築基準法改正(4号特例の縮小)・省エネ基準適合の義務化 リフォーム・新築を計画する人
    2026年4月1日 住所・氏名変更登記の義務化(不動産登記法) すべての不動産所有者
    2026年4月1日 改正区分所有法の施行 マンションの所有者・購入検討者
    2026年5月29日 大阪市 特区民泊の新規受付終了 大阪市で民泊を始めたい人
    2026年6月 観光庁「ゼロ日規制」容認の通知(技術的助言) 住宅宿泊事業(民泊新法)の事業者
    2026年10月30日(予定) 大阪市 旅館業法施行条例の改正 大阪市で旅館業を営む・始める人

    1. 住所・氏名変更登記の義務化(2026年4月1日施行)

    不動産の所有者(登記名義人)は、住所や氏名(法人は本店・商号)が変わったら2年以内に変更登記を申請する義務を負うことになりました。正当な理由なく怠ると5万円以下の過料の対象です。施行日より前に起きた変更も対象で、2028年3月31日までに申請が必要です。

    あわせて、法務局が住民基本台帳ネットワークの情報をもとに職権で住所変更を登記する仕組み(いわゆるスマート変更登記)も始まっています。事前に生年月日などの「検索用情報」を申し出ておくと、転居後の登記が自動で行われます。

    実務でのポイント

    • 売却前に登記事項証明書を確認してください。登記上の住所が古いままだと、決済の前に変更登記を済ませる必要があり、司法書士費用と日数がかかります。
    • 2024年4月からの相続登記の義務化(相続を知ってから3年以内、10万円以下の過料)と合わせて、相続した不動産は名義と住所の両方をチェックします。
    • 当社では媒介契約の時点で登記情報を確認し、決済が止まらないよう事前にご案内しています。

    2. 改正区分所有法の施行(2026年4月1日)

    2002年以来の大改正といわれる区分所有法の改正が、2026年4月1日に施行されました。マンションの「建物の高経年化」と「所有者の高齢化」に対応するためのものです。

    • 所在等不明の区分所有者を決議の分母から除外できる制度(裁判所の決定が必要)。連絡が取れない所有者がいても決議が進められるようになりました。
    • 建替え決議要件の緩和。原則は5分の4のままですが、耐震性の不足、火災に対する安全性の不足、外壁等の剥落の危険、給排水管等の腐食、バリアフリー基準への不適合のいずれかに当たる場合は4分の3で建替えを決議できます。
    • 管理や再生のための各種決議の円滑化(規約変更・修繕など)。

    実務でのポイント

    • 築年数の古い区分マンションは、これまで「建替えはまず無理」と見られてきましたが、再生の選択肢が現実味を帯びます。売却・保有・購入の判断材料が一つ増えました。
    • 収益物件として区分を買う場合、管理組合の総会議事録や長期修繕計画を確認し、改正法を踏まえた動きがあるかを見ます。

    3. 民泊・宿泊事業の規制強化(2026年)

    2026年は、民泊が「拡大の時代」から「整理の時代」へ転じた年といえます。当社は大阪市内で自社物件を宿泊施設として運営してきましたが、大阪市はとくに動きが大きいエリアです。

    3-1. 大阪市:特区民泊の新規受付終了(2026年5月29日)

    大阪市は、国家戦略特区の特区民泊について2026年5月29日をもって新規の認定申請の受付を終了しました。認定済み施設の居室追加や床面積増加に関する変更認定の受付も同日で終了しています。背景は、ゴミ・騒音など近隣トラブルの急増です。市は約7,000施設を対象にした営業実態の調査も始めました。

    受付終了前に認定を受けている施設は、これまで通り営業できます。今後、大阪市で新たに宿泊事業を始めるには、旅館業法の許可を取るか、住宅宿泊事業(民泊新法)の届出(年180日以内)を行うかの二択になります。

    3-2. 観光庁:自治体の「ゼロ日規制」を容認(2026年6月)

    観光庁は2026年6月、住宅宿泊事業法にもとづく届出住宅について、自治体が条例で営業可能日数をゼロ日と定める(実質的に禁止する)ことや、ICTを用いた管理の義務付けを容認する技術的助言を地方公共団体に通知しました。従来は「年180日」への上乗せ規制に一定の歯止めがかかっていましたが、その前提が大きく変わりました。

    東京都区部ではすでに、2026年4月から7月にかけて上乗せ条例の強化が相次いでいます(管理者が常駐しない場合は週末のみ営業、制限区域の拡大、営業可能日数の大幅削減など)。大阪府内の自治体も今後、条例改正の動きが出る可能性があります。

    3-3. 大阪市:旅館業法施行条例の改正(2026年10月30日施行予定)

    特区民泊の受け皿として旅館業の許可を取る動きが増えることを見込み、大阪市は旅館業法の施行条例を改正します。主な内容は次の3点です。

    1. 構造設備基準の新設:住居がある建物(マンション・長屋など)で旅館業を営む場合、建物を鉄筋コンクリート造(RC)または鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC)とすること。同等以上の防音性能を市長が認める場合は例外があります。
    2. 従事者の常駐義務:宿泊者が施設を使用している間、営業者や従業者が施設内または周囲1,000m以内の管理事務室に常駐すること。既存の許可施設にも施行日から適用されます(経過措置なし)。
    3. 近隣周知規定の拡大:周知が必要となる施設規模の閾値を33㎡から200㎡へ広げ、騒音防止策や緊急時対応も周知事項に追加。

    施行日前に許可申請や建築計画届を出した施設、既存許可施設の承継(居抜き)は改正前の基準が適用されますが、延べ面積の増加を伴う改修は新基準になります。

    実務でのポイント

    • 「宿泊目的で物件を買う」前に、その建物・場所で許可が取れるかを確認します。木造や鉄骨造の住居系建物では、大阪市の新条例下で旅館業許可が難しくなる見込みです。
    • 既存の許可施設を承継(居抜き)する選択肢が相対的に価値を持ちます。会社ごと取得する場合は不動産M&Aのページもご覧ください。
    • 常駐義務は既存施設にも及ぶため、運営コスト(人員・管理事務室)を収支に織り込み直す必要があります。
    • 許認可の申請は、関連事業の創行政書士事務所HAJIME(別法人)と連携して進めます。

    4. 建築基準法改正:4号特例の縮小と省エネ基準の適合義務(2025年4月1日施行)

    中古住宅を買ってリフォームする方に直接かかわる改正です。

    • これまで小規模な木造住宅(いわゆる4号建築物)は建築確認の審査が大幅に省略されていましたが、2階建て以上、または延べ面積200㎡超の建築物は審査省略の対象外になりました。
    • リフォームでも、壁・柱・床・屋根・階段などの主要構造部について、一種以上の過半を修繕・模様替えする工事は建築確認申請が必要です。壁の半分以上を取り除くスケルトンリフォームや、一つしかない階段の移設などが該当します。
    • 申請には構造や省エネに関する図書が必要になり、審査期間の上限も長くなります。工期の見積もりに余裕が必要です。
    • 新築住宅は原則すべて省エネ基準への適合が義務化されました。

    実務でのポイント

    • 内装の張り替えや設備交換だけなら通常は確認申請不要です。「どこまでやると申請が必要になるか」を、計画段階で施工会社・設計者と線引きします。
    • 競売や任意売却で取得した建物を大きく直す場合、申請費用と期間を総コストに入れて入札額や購入額を決めます。

    5. 宅建業法施行規則の改正:「囲い込み」規制(2025年1月1日施行)

    売却を依頼された不動産会社が、他社からの問い合わせを断って自社で買い手も見つけようとする「囲い込み」への規制です。専任・専属専任媒介契約で預かった物件は、指定流通機構(レインズ)に取引状況(公開中・書面による購入申込みあり・売主都合で一時紹介停止中)を正しく登録・更新する義務があり、事実と異なる登録は指示処分の対象になりました。

    実務でのポイント

    • 売主の方は、媒介契約後に発行されるレインズの登録証明書で、ご自身の物件の取引状況を確認できます。
    • 当社は取引状況を正しく登録し、他社からのご紹介も受け付けます。早く・高く売るには、市場に広く情報を出すことが原則です。

    6. 空家等対策特別措置法の改正(2023年12月施行)と売却

    放置すると「特定空家」になるおそれのある空き家を「管理不全空家」として市区町村が指導・勧告できるようになりました。勧告を受けると住宅用地の固定資産税特例(最大6分の1)が外れ、土地の固定資産税が数倍になるケースがあります。

    実務でのポイント

    • 相続した実家などは、相続登記(義務)→住所変更登記の確認→管理か売却かの判断を早めに進めるのが得策です。
    • 老朽化が進むほど解体・修繕費用がかさみ、査定額も下がります。当社は現況のまま売る場合と、最低限直して売る場合の両方を比較してご提案します。

    競売制度そのものは?

    不動産競売の手続(期間入札・3点セットのインターネット公開・売却許可決定・代金納付による所有権移転)自体に、2026年に大きな法改正はありません。ただし、落札した後は上記の登記義務やリフォームの確認申請、宿泊事業の許可要件がそのまま適用されます。「安く買えた」で終わらせず、取得後のルールまで見て入札額を決めることが、当社が自分の資金で学んだ一番の教訓です。

    まとめ:売る前・買う前・直す前のチェックリスト

    • 登記の名義・住所は現状と一致しているか(2026年4月〜義務化、過料あり)
    • マンションなら管理組合の動きと改正区分所有法の影響を確認したか
    • 宿泊目的なら、その建物・場所で許可が取れるか/既存許可を承継できるか(大阪市は2026年5月・10月で要件が変わる)
    • リフォームは確認申請が必要な範囲か、工期・費用に反映したか
    • 売却時、媒介契約とレインズの取引状況登録を確認したか
    • 空き家は管理不全空家の勧告を受ける前に方針を決めたか

    誠ホールディングスは、競売・リフォーム・民泊運営を自社で経験した不動産会社として、こうした確認を契約前に一緒に行います。日本語・中国語で対応しています。不動産売買・仲介のご案内/お問い合わせ

    参考(一次情報)

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